心配性な方は、体験することよりも、見学することを希望されるかもしれませんが、見学で何となくな雰囲気は分かると思いますが、稽古の参加者や稽古の内容は、その日によって違い、
合気道の動画を見ただけで違いが分かるような、見る目、見抜く力、洞察力のある人でもなければ、見学をして合気道の何か分かるでしょうか?
大東流合気柔術を極めた達人で有名な佐川幸義(さがわゆきよし)翁は、
「見学者は稽古の邪魔になるから認めない。入門する真面目なひとはよいが…。長い間やったって分からないのに、それをちょっと見て理解しようなんてバカじゃないのかね。」(透明な力 木村達雄著 講談社 p98)
とも言っていますが、合気道を知らない人が見て分かるものは表面的な所だけで、大事な所は殆ど分からないと思います。
そのためもし病気していたり、どこか痛めているなど、何か特別な事情があるのでもなければ、「百聞は一見に如かず」という言葉もあるように、
実際に触れ合って体験した方が、情報量が圧倒的に多いため、体験された方が分りやすいです。
逆に実際に体験することなく、見た目の印象で考えてしまえば、余計な想像を膨らませて、自分が作り出した想像で勝手に怖くなったり、決めつけてしまうことにもなるため、
特に行動を起こすより、頭で考えて終わってしまう、すごんでしまう、想像で不安を作り上げてしまうタイプの人は、
合気道をやる気があるのなら、いずれはやるのだから、思い切って今体験してみて下さい。
札幌女性合気道では、体験者が来た場合は、普段の稽古は行わず、初心者向けの基本稽古、簡単な稽古を行うようにし、無理なことは行わないし、またもしきつかったりすれば、
途中休んだりしてもかまわないので、60代ぐらいで余程虚弱体質だったり、ちょっと動いただけで立ち眩みするなどでもなければ、それ程問題ないと思います。
それでもどうしても体験するのに不安があるというのであれば、他の合気道を練習として、見学して様子を見に行かれるといいですが、最後は自分の心の奥に従って、思い切りと覚悟です。

