合気道の塩田剛三先生が、合気道で間違ってはいけないことについて説明しているので紹介します。
合気道の修行に取り組むきっかけは、皆さん人それぞれだと思います。
武道を極めるため。健康法として。美容のため。演武の華麗さに憧れて。ストレス解消のため。ハンディを克服するため。他の武道をやっている人が研究のために入門する場合もあるでしょう。
なんでもいいのです。合気道の稽古は、やり方ひとつで、どんな目的にも応えることができるようになっています。それだけの懐の広さを合気道は持っているのです。
ただし、ひとつだけ間違ってはならないのは、合気道本来の理合いにのっとった稽古をしなければならない、ということです。
ここがおろそかになると、せっかくの稽古の効果をあげることができませんし、合気道の醍醐味は永久に味わえなくなります。本人は合気道をやっているつもりでも、実際は全然違うものになっていた、ということもあるわけです。

安室奈美恵さんが可愛くて歌もダンスが上手いと聞いて、自分も安室奈美恵になりたいと思った。
だけど本物の安室奈美恵に会ったら、とてもじゃないけどあんな風になるのは難しいと思って、
もっと簡単な安室奈美恵を探したのだけど、それは本物の安室奈美恵さんとは、似て非なるものです。
今は多様化の時代であるから、本質とは違う合気道でもいいと思いますが、簡単なものや、
自分に都合のいいものばかりを求めて合気道をやっていたら、自分では合気道をやっているつもりでも、全然違うものになっていた、ということもあります。
激しい稽古などは必ずしもしなくてもいいけど、自分に都合のいいことばかりでは、魂の成長は得られず、自分は何も変わりません。
また自分は今までこう考えていたけど、実は違ったと知ることや気づくことが自分の成長に繋がり、今までの自分の枠の中から、初めて新しい世界に踏み出すことが出来ます。
