力みという言葉は誰でも知っていますが、その本当の意味を知っている人は少なく、スポーツでも、
知識で力むことは良くないことは誰もが知っていても、実際には子供に力みを身につかせるようなことを教えていることがよくあります。
一流アスリート程、力みが少なくなっていきますが、力まないことは思っている以上に難しいことでもあり、
武道、武術の世界では、力まないことが極意だと言われていて、もし力まない人がいるとすれば、その人は達人です。
実際には出来ないにしても、まず正しい理解をしていかなければなりませんが、まず簡単な理解として、
アクセルを踏みながらも、ブレーキを踏んでしまうように、リラックスさせておかなければならない筋肉も共縮させてしまうことが力みで、力がロスしてしまいます。
合気道で年を取っても力の強い人を投げ飛ばしたりするには、そうしたロスを極限に減らしていくことが必要で、
そのためには自分の体の癖とか、今までの思考パタンではなく、力まない体を突詰めたり研究して行かなければなりません。
それは中々難しいことではありますが、そのためのヒントになるものは、普段の日常に色々と隠されています。

最近ではメンタルブロックと言われるようになり、これも心のブレーキで一つの力みですが、たとえば嫉妬の原因について考えたことはあるでしょうか?
嫉妬心とは本当はやりたいけど、何かしらのブロックがあって出来ないことを、誰かがそれをやっていた時に出てくるもので、
本当は自分がそれをやりたい、そのポジションにいたいのに、自分で拒否したり、誰かに譲ったりしておきながら、嫉妬などのストレスを抱えてしまいます。
しかし自分はそこに恐れを持っていたんだと気づいたり、もう手放していい、自分を許してもいいと、そのブロックが外れると、
そのことに対して嫉妬心を抱かなくなり、特に頑張ったりしないでも、人間関係がよくなったり、いい結果を手に出来たりなど、今までとは真逆の結果に変化します。
合気道で使う力もそうしたものです。
札幌女性合気道では、常識的な力とは全く違う、楽なのに物凄い力を身に付けて行こうと稽古しています。