便利になり物が溢れて物質的に豊かになると、精神的にはストレスを抱えるようになります。
何故なら与えられることが当たり前になれば、今ある幸せや与えられていること、恵まれていることに気が付けず、自分の意識では何もないから感謝をしなくなり、
もっともっととなったり、与えて貰えないこと、やって貰えないことに意識が行き、不平不満、不安など、ネガティブな感情にならざるを得ないからです。
また与えるよりも貰う立場となり、自分から何か行動を起こしたり、与えるようなことをしなくなっていきますが、
それは自分が与えたのにも関わらず、何もして貰えなかったり、裏切られたら、損したり傷付いたりするため、
そうした損得勘定では、もし自分が与える場合には、損をしたり傷付かないための担保や保険が必要だったり、相手からも何かを貰う取引を求めるようになります。
アメリカでは結婚する時など、色々な契約があったりするのは、裏切られる前提があるためですが、昔の日本では、商売での取引などはもちろんあったものの、
人付き合いでは裏切られるなどとは余り考えず、困った時はお互い様といった助け合いの精神や、人情の人付き合いをしていました。
お互い様、助け合い、人情の人付き合いであれば、余りストレスを抱えたりしませんが、便利となり欧米化した今の日本では、
親切な人がいたり、親切にされたとしても、裏があるのではないかと親切を拒んだり、当たり前に思ってしまうなど、少し難しくなっています。
そうしたことを変えるためには、感謝以上の幸せは無いから、ネガティブな方に意識を向けるのではなく、今あること、当たり前のこと、与えて貰えたことにいかに感謝出来るかが大事であるかを理解することです。
幸福感の高い人とは、感謝の達人とも言えますが、日頃から感謝探しをし、感謝出来るものを見つけ、感謝出来れば出来る人程、ネガティブな感情に意識が向かず、幸福感に満たされます。
合気道は欧米的な考えとか、相手に何かして貰うといったものではなく、自分が動くことが大事であったり、氣を重視したりもしますが、相手の気持ちを無視したり、拒否したりするのではなく受け入れ、
技をかける「仕手」と技を受ける「受け」を、交代しながら稽古することによって、相手の気持ちや立場を理解したり、思いやれるようになったり、体でコミュニケーションを取る武道です。
物質文明に行き詰まり、時代の過渡期である今、これからは再び昔の日本人的感覚が大事になって来ると感じていますが、札幌で合気道に興味ある方がいましたら、札幌女性合気道に体験にいらして下さい。