もし幸せになりたいとすれば、今はさほど幸せではないということですが、幸せでなければ、自分に幸せが訪れるように、神様にお願いしたり、幸せを追い求めたりします。
しかし幸せでないのは、自分に幸せが訪れないからではなく、自分が幸せに気が付けないのと、自分で幸せを拒む癖があるからです。
本当はご飯を食べれる幸せ、水が使える幸せ、手足を使える幸せ、布団で寝られる幸せなど、身近に幸せが溢れていますが、
そうしたことが当たり前になって来ると、幸せを何も思わなくなり、もっともっとと自分は足りていないとか、ネガティブな面だけを見る癖がついて行き、
そうすると不安を抱えやすくなり、また不安に囚われると、自分が幸せになることよりも、その後に来る不幸を心配し、もし騙されたり裏切られたり、傷付くぐらいなら、今の現状を維持して、幸せになることを拒むようになっていきます。
幸せになりたい人は、幸せを探しに行く前に、まず自分で幸せになることを拒んでいないかどうかを、心に手を当てよく聞いてみて下さい。
少なからず自分自身で幸せになることを拒んでいるはずです。
またそれはどれぐらいかと言うと、もちろん人にもよりますが、恐らく10%どころか、90%以上だったり、相当なものを自分で拒んでいるでしょう。
今は体を使うよりも頭を使うため、よく氣を付けなければ、今を無視して先々の余計なことを考え過ぎてしまい、自分が想像で作り上げた不安で怖くなってしまいますが、今を噛み締め、味わうことが出来れば、
「今幸せになれるのだからその幸せを拒んでどうするの?」「幸せになれたのであれば、何があっても別にいいじゃん」という考えになり、
まだ起こってもいない余計なことを考えて、その不安から幸せを拒むことや、逃げ出すことが少なくなって行きます。
合気道でも大事なことは今です。しかし頭でああしなきゃいけない、こうしなきゃいけないなどと、余計なことを色々考えては、今が疎かになり、お約束では倒れてくれても、実際に効く技にはなりません。
そうではなく今をしっかりやって、次に進み、その今をしっかりやったのなら、その次に進む。
そうした今を連続して動いた結果、技の形になるのであって、結果だけを真似した所で、演武などの見栄えは良くなったとしても、形だけの技、独りよがりの技になってしまいます。
こうした話はその時はなる程と思ったりしても、三日も経てば直ぐに忘れることで、見抜く力、幸せに気付く力を養い、少しずつ幸せを拒む癖や、今を疎かにする癖を地道に変えて行くことです。
合気道はそのためにあります。
今を大事にしたい方、札幌女性合気道で一緒に今を勉強して行きましょう。