札幌女性合気道では、普段体育館で稽古していますが、現在体育館の柔道室や格技室では、1番2番のような感じでスペースが分けられており、各団体でそのスペースごとに分かれて使っています。
たとえばこんな感じ。
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入口
その際、他の団体で特に新しく体験に来た人、子供の親などは、入り口から自分の団体の所に行く、またそこから帰る時、殆どが中央を通ったりせず、団体などの後ろ側や壁際を通って行きます。
誰もが前を通ることは失礼だと、一度は教えられてきたでしょう。
そのため礼儀を守っていて良さそうではあるのですが、しかし広いスペースがあるにも拘らず、わざわざ人がいる所に近づいて来るのは、
何か用事があって近づいて来たのか、それとも危険人物か、壁際に置いてあるカバンなどの荷物を盗みに来たのかなどを一瞬であっても考えてしまうし、
合気道は、受け身を取ってコロコロ転がるなどするため、ぶつかったりぶつけたりなど、怪我やトラブルのリスクを回避する必要性や、その人が通る時にこちらも道を譲るなど、稽古を中断したり、配慮しなければなりません。
もっと言えば、団体ごとにスペースを分けて使用している中、他の団体の領域に無配慮に入ることは、人の家や庭に勝手に入るようなものだったり、
特に札幌女性合気道で言えば、禊技の稽古のため他の団体より綺麗にしていますが、それを土足で入って来るかのように、ずかずか入って来られると、汚されることにもなります。
もちろん電車が込んでいれば、隣に座られても仕方なかったり、譲り合いが大事であるように、込んでいる時や、入り口付近など場所によっては、自分たちが使っているスペースを通られたとしても、致し方無い事ですが、
ガラガラに空いているにも拘らず、隣に座ってきたらおかしいように、十分に広いスペースがあるにも拘らず、他の団体の領域に侵入して近づいて来て、身幅程度しかない後ろのスペースを、わざわざ相手を移動させてまで通ることは、礼儀正しい事ではありません。
しかし、人の前を通ってはいけないと習ってきた大人は、必ずと言っていいほどやってしまうことで、札幌女性合気道に来た人も皆やっていました。
それだけ人は知識や形式的なことに、縛られやすいようです。
今は体験者が来ても、道場生が案内しているため、そうしたことには余りならないですが、こうした説明を詳しく聞くことで、初めてなる程、確かにその通りだと気づいたり、実際に自分が同じ立場になった時に、非常に違和感を感じるようになります。
逆に無頓着では、おかしな人が近づいて来ても全く気づかなかったり、自分が無配慮だったり、相手の都合を無視することから、トラブルや揉め事になる原因になってしまいます。
一般的な護身術とは、そうしたことを一切無視して、暴漢や喧嘩を売って来た人をやっつけようとするものですが、札幌女性合気道の護身術とは、事前に危険を察知したり回避したりしようとするもので、それを身に付けるための一つが礼儀です。
またその礼儀とは、学校で習ってきたような、形式的な礼儀のことではありません。
形式的な礼儀とは、どんな時でも後ろを通りすればいい、といったものなため比較的楽なのですが、それに対し中身の礼儀は、マニュアル的に決まったものではなく、どこを通るべきかを考える必要があり、非常に難しいものでもあります。
そのため今まで後ろを通ればいいと思っていた人に、ケースバイケースによって通るべき道は変わると教えれば、一体どこを通ったらいいだろうかと、迷ったりもするのですが、
今まで危険な道であることも気付かずに、なりふり構わず通っていたのが、普段歩く道であったり、車で通る道にしても、初めて安全なルートを探すようにもなるのです。
そうした取り組みを少しずつ続けて行く事によって、たとえばこれからの世の中も、何が起きるか分からないですが、危険察知、危険回避をしやすくなって行き、また危険があったとしても乗り越えやすくなります。
これから何かあっても乗り越えて行けるよう、札幌女性合気道で一緒に合気道を学びましょう。
興味のある方、体験にいらして下さい。