今年の芸能人格付けチェックで、能をやっていました。一人は重要無形文化財総合認定保持者の方で、もう一人はサラリーマンの方で趣味でやられている方です。
もしこの違いが判らなかったとすれば、たとえば能を習うとした時、サラリーマンの方に習っても、特に気にならないだろうし、
サラリーマンの方の方が安いとか、家から近いのであれば、サラリーマンに習ったり、子供を習わせるでしょう。
また今であれば、奥が深いものや小難しいことよりも、振り付けを覚えて、それっぽく出来ればよしとされるのかもしれません。
もしくは肩書や権威、謳い文句など、目に見える形で判断することになり、重要無形文化財総合認定保持者だから凄いんだとなって、肩書で選びます。
しかし「これは100%安全です」などと、平気で無責任なことを言う大臣や、インフルエンサーが必ずしも正しい訳でもないし、中国人ばかりを優遇する大臣がいたりもするように、
肩書と実力が見合っているとか、肩書があるから正しいとか、人間的に優れているとは限りませんが、
肩書や権威でしか判断出来ないとすれば、それ以外出来ないし、深く考えることも面倒くさいので、権威イコール正しい、世の中はそうであって欲しいと思いたいものです。
そのため肩書や権威に依存するほど、肩書や権威に弱くなり、権威とは違うことを言うような人がいれば、不安を抱えるようにもなります。

私が能を見た時に正解を確認しなかったのですが、重要無形文化財総合認定保持者だとか、サラリーマンとかではなく、体の使い方などの自分の基準で判断したからでした。
結果的に合っていましたが、もしそれが違っていたとすれば、重要無形文化財総合認定保持者というのは、大したことないんだなという考えます。
多くの場合も似たような感じで、自分の判断基準に従い、それとは違うから間違っていると考えますが、
一見似ているようでも肩書や権威、常識、噂、また自分に都合のいいエゴを基準に、考えることとは違います。
沖ヨガの沖正弘先生が、
「俺が言っているのではない。そうだからそうなのだ」
という言葉を残されていますが、天地自然の法則に則っているのであれば、自分の考えのようでも自分の考えではないもので、それが唯一絶対的な答えです。

知識や経験が無ければ、エゴを基準に選んでしまいますが、正しいものを見分ける方法は、頭ではなく、自分の直感や感性に従うことです。
札幌女性合気道に来てくれたある方は、「私は直感型で直感に従いました」と言って札幌に来てくれました。
しかし頭で考えるタイプの人は、直感は一瞬であったり、非常に薄っすらしているため、その後に一気に押し寄せて来る思考に波に飲み込まれ、直感は跡形もなくなり、頭で判断します。
直感型のタイプにしても、得意不得意があり、自分では分かっていても行動に移せないことがあるので、そうしたことでも一々考えず、「直感型なのに考えたって仕方がない」
「頭が悪いのに考えたって仕方がない」「直感型なのに、どうしてこれだけ頭で考えてしまうんだ、これも直感に従うべきだ」と、普段直感を信じるように、思い切りよく行動することです。
そうすれば必ずいい事があり、そうでなければ永遠に頭でぐるぐるします。(昔そういう人を「くるくるパー」って言ったのでしょうか?)
これからは特に自分自身で選び、自分自身で決める必要性が出て来るので、ああだからこうだからと理由付けしたり、思考を信じるのではなく、自分の直感や感性を信じて行動に移していきましょう。