合気道は氣を大事にします。氣というと怪しいものに思われたりもしますが、分かりやすい所で言えば、相手の気持ちを理解する、察することです。
もちろん言葉も大事であるから、言葉も必要ではあるものの、相手の気持ちを理解しなければ、自分の正義や主義主張を押し付け、争うことになり、合気道の目指す和合にはならないでしょう。
今はやって貰えることが当たり前になっていることから、やって貰えなかったり、自分がやらなければならないと不満に思ったり、自分が無視するのはよくても、無視されたくないなど、自分視点になりがちです。
親にしても一生懸命になればなる程、子供の意思を無視して親の考えを押し付けてしまいますし、子供だけでなく、相手にこうして欲しいと思うことは誰しもあることですが、
それが強くなり過ぎると、相手の気持ちを理解出来ず、ぶつかったり、誤解が生じてしまいます。

合気道では、投げる人と投げられる人とを交代しながら稽古するのですが、これは自分ばかりがやる、自分ばかりがやって貰うでもなく、お互い相手の立場になって、相手の反応から自分に気付く稽古でもあります。
またそうした稽古を続ける内に、相手の気持ちが分かるようになったり、自分の一方的な視点ではなく、相手側から見た自分、相手の立場になって考える発想など、色んな角度から物事を見れたり、柔軟な発想、物事の奥行きを見る力が付いたりもします。
今は物質的になったり、便利になったり、自己主張するようになったりなどから、相手の気持ちや自分の気持ちを理解することが下手になりましたが、札幌女性合気道で表面的ではない、もう一つ奥にあるものを一緒に学んでいきましょう。