人は余りものごとの奥行きやプロセスが分からず、表面的な部分で判断するため、たとえば何か凄い人がいれば、あの人は最初から凄い、最初から出来ている、私は出来ないと決めつけたりします。
確かにタイガーウッズのように、子供の頃からずっと凄いような人もいますが、最初は誰もが初心者であったり、最初から同じレベルであった訳ではありません。
もし最初から同じレベルであったなら、成長や進歩は何もしていないということですが、そんなことはなく、
合気道開祖、植芝盛平にしても、最初から達人だった訳ではなく、子供の頃は体が弱かったり、打ち負かされたりした経験もあるなど、努力によって達人になりました。
ドイツのブレーメン芸術大学を最優秀の成績で卒業し、ソリストをされている車田和寿さんが、学生時代の声からの変化を動画に載せていましたが、
こうしたものを見れば、凄い人でも、努力によって成長していることが分かり、それを今でもずっと続けていることが分かります。
また動画では、世界のレベルを知っているだけに、東京芸大の山は世界から比べたら山にも見えないぐらい低い。そんな山の頂点になっても何の役にも立たない。
日本では通用しても世界では全く通用しない、と少し手厳しいことを言われていますが、だからと言って諦めろという話ではなく、
99%の人は、間違った歌に出会ってしまった結果才能を発揮することが出来なくなっただけで、自分を変えることが出来れば、まだまだ可能性はあると言っています。
ただ可能性はあるものの、今のやり方を続けていれば、いつか上手くなるという希望を持ってやっているだけでは大きく変わることはなく、
自分を変えようとしなければいけないことに、気が付かなければその先に進むことは難しい。
また自分を変えることとは、それまで自分が学んだ方法、自分がやって来たことを一旦捨て去ること、プライドや肩書を捨てることや、自分が今まで努力して登った山から一旦下りることが大事で、
結果とは、必ずしも直ぐに出るものではなく、結果が出るまでに大体3年ぐらいかかり、それまではああでもない、こうでもない、まだ変わらないような時期を過ごさなければなければならない。
自分を変えるような勉強とは、少なからずそうしたこととも向き合わなければならず、こうした話が刺さる人には、
変わる可能性があると言い、適当にご機嫌を取るのではなく、非常に現実的で本質的な話をされています。

これは声楽だけの話ではなく、スポーツでもプロを目指しているという人が、チームの中でちょっと上手いとか、誰もプロにならないような地域で勝ったりすると、
プロになるという目標を達成することに、そんな成績は何の役にも立たないものにも拘らず、周りから褒められ自分は凄いとかプライドを持ったり、
努力すればプロになれるといった考えでは、プロになるための本当のやり方に切り替えることが出来ずに、結局プロになれない、ということがよくあり、これは肉体的な才能の問題ではありません。
同じようにスポーツや声楽だけでなく、自分の心の成長にしても、自分は出来ている、もう分かったというよりも、もし自分が変わりたいというのであれば、そこに軸や基準を置き、
今までのやり方や考え方から、路線を変更させ、新たなものを学び、吸収するという気持ちが大事です。
出来ていないと思うことは、自分の存在価値を下げることではなく、札幌女性合気道では、出来ていないことが分かることで、
変える所がいっぱいある伸びしろお化けで、いくらでも変われることに気付き、正しい努力をコツコツ取り組んで行くことで実際変わって行きます。
札幌女性合気道の合気道は、単に形を覚えたり、自己満足的に楽しいというより、そうした気付き成長を楽しむ合気道です。